独イベオ、新しいLiDARセンサーの出荷開始

独ライダー(LiDAR)センサーメーカーのイベオ・オートモーティブ・システムズは20日、2020年10月から提携先や顧客向けに新しいLiDARセンサー「ibeo NEXT」の出荷を開始すると発表した。当該センサーは、運転支援システムや、レベル3およびレベル4の自動運転システムに適している。2021年からはさらに、周辺環境の認識や物体を分析するための「ibeo NEXT」用ソフトウエアも提供する。

「ibeo NEXT」は、新しいタイプの光子レーザー測定技術を基盤にしており、可動部品(回転ミラー)を必要としないソリッドステート式のセンサーとなっている。高解像度の3次元ポイントクラウド(点群)を作成し、対象物を認識することができる。「ibeo NEXT」ではさらに、4次元目のデータとして、カメラのような白黒画像(輝度画像)を補足的に作成することができる。輝度画像は運転中の車線認識に有利に機能する。

従来のLiDARセンサーは、回転ミラーを使用しているが、「ibeo NEXT」では、半導体技術の採用により回転ミラーが不要となった。「ibeo NEXT」は、コンパクトな設計や検知範囲の広さも特長としている。

イベオ・オートモーティブ・システムズは、ハンブルクに本社を置く。ハンブルク、アイントホーフェン(オランダ)、デトロイト(米国)に従業員400人超を持つ。2016年には独自動車部品メーカーのZFフリードリヒスハーフェンが同社に40%を出資した。ZFは当初は、ベンチャーキャピタル子会社ツークンフト・ベンチャーズを通して、2019年以降はZFの100%子会社ZFオートモーティブ・ジャーマニーを通して、イベオ・オートモーティブ・システムズに40%を出資している。

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