ボルボ・バスの古バッテリー再利用プロジェクト、順調に進展

スウェーデンの商用車大手ボルボ・グループのバス部門、ボルボ・バスは10日、バスの使用済みバッテリーを地域用電源などとして二次利用するプロジェクトが順調に進展していると発表した。同プロジェクトはスウェーデンの電池リサイクル会社のバッテリーループと提携して実施しているもので、電気自動車(EV)を循環型経済に組み込むことで新たなビジネスチャンスの創出を狙う。

古くなり交換されたバスのバッテリーは通常、エネルギーの貯蔵用としては十分な容量を残している。同プロジェクトはこの古バッテリーを建物や充電ステーションなどのエネルギー貯蔵ユニットとして再利用するもの。寿命を迎えたバッテリーはリサイクル処理される。

地域電力の供給源としてのエネルギー貯蔵ユニットの需要は今後増加が見込まれている。再生可能エネルギーの貯蔵に使うことで電力需要のピーク時に対応できるほか、余剰分は地域の電力網に販売できる。バッテリーループのベルクシュトローム社長は、エネルギー貯蔵ユニットを「電力銀行のようなものだ」と述べ、利用者に柔軟性と利益をもたらすと強調した。

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