独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは7日、同社の商用車制御部門とベルギーの繊維会社シオエン・インダストリーズが共同で開発したトレーラーの貨物盗難防止用のテレマティクス・ソリューションが、ドイツのテレマティック・アワードでイノベーション賞を獲得したと発表した。同ソリューションはZFが買収した米同業ワブコとシオエンの独自技術を組み合わせたもので、トレーラーの異常をテレマティクス機能でいち早く知らせることができる。
ZFは今回、ワブコを通じてシオエンの盗難防止技術「Dynatex PROTECTOR」を改良した「Detector」を開発した。これは伝導層を備えた多層型の防水シートで、トレーラーのドアや屋根、側面に取り付けることができる。ワブコのテレマティクス・フリート管理ソリューションの「TX-Trailerguard」と組み合わせることで、防水シートに異常が生じた場合に自動でアラームのスイッチが入り、警報音などで異常を知らせると同時に、トレーラーの運営会社にもリアルタイムで報告が入る。また、ワブコが開発したワイヤレス電子ロック「ELB-Lock Optilock」と統合することでトレーラーの防犯能力をさらに高めることができるという。