独ZFと伊イベコ、天然ガストラックによる排出量削減で協力

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは13日、伊商用車大手イベコと協力してカーボンニュートラル(気候中立)の実現に向け取り組んでいると発表した。環境負荷の小さい液化天然ガス(LNG)や圧縮天然ガス(CNG)を燃料とするイベコ製トラックを導入し、物流業務における排出量削減を進める。

ZFによると、天然ガストラックはディーゼルエンジン車と比べて、二酸化炭素(CO2)を15%、二酸化窒素(NOx)を90%、排気微粒子を99%削減できるほか、騒音を約30%軽減できる。

両社は2018年から天然ガストラックのプロジェクトを開始した。19年からは独運送会社ラクナーがイベコのLNGトラック3台をZFのフリードリヒスハーフェンとニュルンベルク工場間のルート配送で使用しているほか、今年の夏からは物流大手のDBシェンカーがZFのシュヴァインフルトとザールブリュッケン間のルートにLNGトラックを投入した。直近では、独物流大手ドゥーヴェンベックがZFの「TraXon」トランスミッションを搭載したLNGトラック11台でザールラント州内のZF拠点間の輸送業務を開始。10月からは運送会社のツレック・ロジスティックがブランデンブルク州内の輸送業務にCNGトラックを投入している。

ZFは2025年までに物流業務において200台の天然ガストラックを導入する方針だ。同社は欧州委員会(EU)の目標より10年早い40年までにカーボンニュートラルを実現することを目指している。

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