自動車部品大手の独エルリングクリンガー(EK)と仏プラスチック・オムニウム(PO)は10月28日、燃料電池スタックの開発・生産・販売を事業とする合弁会社を設立すると発表した。出資比率はEKが60%、OPが40%。競争当局の認可を得て、2021年第1四半期に手続きを完了する見通し。
合弁会社の社名はEKPOフューエルセル・テクノロジーズ。本社をEKの本社のある独バーデン・ビュルテンブルク州のデッティンゲン/エルムスに置く。同拠点にある工場の生産能力は当初、年1万スタックとし、今後の需要拡大に応じて生産能力を拡大していく。
EKは、20年以上に渡り開発を続けてきた燃料電池スタックに関するすべてのノウハウを合弁会社に投入する。これに伴い、EKから従業員150人以上が合弁会社に移籍する。
POは、研究開発や設備投資、販路拡大などのため、合弁会社に1億ユーロを投資する。また、POは、EKがオーストリアに持つ燃料電池システム子会社エルリングクリンガー・フューエルセル・システムズ・オーストリア(EKAT)を1,500万ユーロで買収する。
合弁会社は、2030年までに燃料電池技術の分野で市場シェア10~15%、売上高で7億~10億ユーロを目指す。