英高級車メーカーのジャガーランドローバー(JLR)は16日、アイルランド西部のシャノンに自動運転技術の試験を目的とする「スマートシティハブ」を開設すると発表した。同国の非営利団体「フューチャー・モビリティ・キャンパス・アイルランド」(FMCI)と共同でテストベッド(大規模システムの試験プラットフォーム)を整備し、実際の走行環境で自動運転車と他の車や歩行者などとのコネクテッド技術を試験する。JLRの電気自動車(EV)「Iペース」を試験車両として投入する。
同スマートシティは高精度の位置情報システムと随所に設置されたセンサーをもとに、自動運転車、コネクテッドカー、電気駆動車、ライドシェアなど次世代のモビリティ技術の研究開発に必要なデータを集める。テストベッドの道路は全長12キロメートル。スマート・インターチェンジ(IC)やコネクテッド・ロード、自動駐車施設、充電スタンドのほか、総延長450キロメートルのコネクテッド・ハイウェイへの接続および近郊のシャノン空港を利用する無人航空機(UAV)用の航路もテストベッドのシステムに組み込まれる。
同プロジェクトにはJLRとFMCIのほか、IT大手のシスコ、レノボ、シーゲート、自動車部品大手のヴァレオなどが参加する。