イングランドのロックダウン、予定通り解除

英国のジョンソン首相は11月23日、新型コロナウイルス感染の再拡大を受けて5日からイングランド全土で再開しているロックダウン(都市封鎖)を予定通り12月2日に解除すると発表した。3日からは各地域の感染状況に応じて3段階の規制を行う制度に戻る。

イングランドではロックダウンによって、不要不急の外出や異なる家族同士の屋内での接触、生活必需品を扱う店を除く店舗の営業が禁止されている。飲食店は持ち帰り、宅配に限って営業を認められている。

英政府は11月1日、新型コロナ感染者が再び急増していることからイングランドでのロックダウン再実施を決めた。その効果で感染拡大に歯止めがかかり、23日までの1週間の新規感染者が約4万人と、前週から23%減少したことから、延長は不要と判断した。ジョンソン首相は新型コロナワクチンの開発が進み、国内で早期の接種開始が見込めることも解除の理由に挙げた。

イングランドではロックダウン再開前まで、各地域の感染リスクを「中程度」「高い」「非常に高い」の3つに分類し、リスクの高さに応じた営業規制などを導入していた。12月3日から小売店やレジャー施設などの営業が解禁されるものの、3段階規制がやや強化される。たとえば、「非常に高い」に指定された地域では、食事を提供しないパブに限って閉鎖を命じられていたが、今後はレストランを含む外食店で持ち帰り、宅配以外の営業が禁止される。「高い」地域では、外食店の夜10時以降の営業禁止が緩和され、11時まで営業が認められる一方で、食事を提供しないパブの営業禁止が加わる。

政府は同規制を3月末まで実施する方針。政府は26日に各地域の分類を発表した。首都ロンドンを含むイングランドの人口の半分以上が住む地域が「高い」に指定された。最も警戒を要する「非常に高い」に指定されたのはバービンガム、マンチェスター、ケント州など。「中程度」はコーンウォール、ワイト島、シリー諸島の3地域にとどまった。

上部へスクロール