オーストリア石油大手のOMVは14日、ドイツのガソリンスタンド事業を英国でコンビニエンスストアやガソリンスタンドなどを展開するEGグループに売却すると発表した。売却手続きは、当局の認可を得て、2021年に完了する見通し。
OMVは、主にドイツ南部のバイエルン州とバーデン・ヴュルテンベルク州にあるガソリンスタンド285カ所を4億8,500万ユーロでEGグループに売却する。なお、ドイツのブルクハウゼンにある製油所は今後も保持する。同製油所では、ガソリンは生産しておらず、化学業界向けの原料やミュンヘン空港向けのケロシンを生産している。OMVは組織再編を進めており、今回の事業売却もその一環に位置づけられる。
独経済紙『ハンデルスブラット』によると、EGグループはドイツに「エッソ」ブランドのガソリンスタンド約1,000カ所を運営している。EGグループは、事業拡大を進めており、10月には、EGグループの創業者で共同経営責任者のイッサ兄弟と英投資会社TDRキャピタルのコンソーシアムが、米小売り最大手のウォルマートから英スーパー3位のアズダを買収している。