スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは7日、ベルギーのゲント工場における電気自動車(EV)の生産能力を3倍に引き上げると発表した。充電可能な車種の専門ブランド「リチャージ」の販売好調を受けた措置。2022年までに同工場のEV生産能力は工場全体の約60%に達する見込みだ。
ゲント工場は現在、同社初の完全EVであるSUV「XC40リチャージ」と、「XC40」のプラグインハイブリッド(PHV)モデルを生産している。今年後半には、小型モデル向けプラットフォーム「コンパクト・モジュラー・アーキテクチャー(CMA)」を採用する2番目のEVモデルの生産を開始する予定。
ボルボ・カーズは高級電動車メーカーへの転換を目指しており、2025年までに世界販売の半数をEV、残りをハイブリッド車(HV)とする方針を示している。同社は先月、スウェーデンのシェブデにあるパワートレイン工場で電気モーターを生産する計画を発表した。2020年代の半ばまでにモーターの一貫生産体制を整備する。
「リチャージ」ブランドの販売は2020年に前年比で2倍以上に拡大。欧州販売の29%を占めた。