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2021/1/22

企業情報 - 自動車メーカー

ルノーが戦略的経営計画を発表、25年までに生産能力23%削減

この記事の要約

仏自動車大手ルノーは14日、2025年までに生産台数を2割超削減することなどを盛り込んだ戦略的経営計画を発表した。電気自動車や高価格帯の車を増やす一方、利幅が小さい小型車を減らし、戦略の柱を市場シェアの拡大から収益性の向 […]

仏自動車大手ルノーは14日、2025年までに生産台数を2割超削減することなどを盛り込んだ戦略的経営計画を発表した。電気自動車や高価格帯の車を増やす一方、利幅が小さい小型車を減らし、戦略の柱を市場シェアの拡大から収益性の向上にシフトする。「ルノーリューション(Renaulution)」と名付けられた経営計画に沿って、元会長のカルロス・ゴーン被告の逮捕で混乱した経営体制を立て直す。

ルノーは「ボリューム(量)からバリュー(価値)へのシフト」を目標に掲げ、3段階で改革を進める方針を表明した。まず、23年までの「復活」段階では収益性の改善に焦点を当て、25年までの「リノベーション」ではラインアップの刷新とブランドの強化に重点を置く。さらに25年以降の「革命」段階ではビジネスモデルの柱を技術、エネルギー、モビリティにシフトし、「テクノロジーを活用した自動車メーカー」から「自動車を活用したテクノロジー企業」への転換を図る。

ルノーの年産能力は19年時点で約400万台。同社は昨年5月の時点で22年までに生産能力を330万台に縮小する方針を打ち出していたが、25年までに19年比で23%減の310万台まで減らす。また、開発費や生産コストを削減するため、日産自動車、三菱自動車との3社連合による生産の効率化を推進する。具体的にはプラットフォームを現行の6から3に削減し、ルノーの生産台数に占める共通のプラットフォーム由来の比率を、20年の39%から25年に80%まで引き上げる。

ラインアップに関しては、ルノー、ダチア、アルピーヌ、ラーダの4ブランドで25年までに合わせて24の新型車を投入する計画。このうち少なくとも10車種を電気自動車とする方針で、電動化の分野で主導権確保を目指すとしている。

ルカ・デメオ最高経営責任者(CEO)は「エンジニアリングをはじめとする業務の合理化や、将来性の高い技術への資源の再配分により、競争力のある製品を生み出すことが可能になる。それがブランドの強みとなり、収益性や顧客満足度に責任を持つことにつながる」と述べた。

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