中国のリチウムイオン電池メーカー、蜂巣能源科技(SVOLT)は21日、希少金属のコバルトを使わないニッケルマンガンバッテリーセル(NMX)の受注を開始したと発表した。まずは、2種類の大きさのセルを販売する。この新型バッテリーセルは、中国の江蘇省常州市金壇区にある工場で2021年6月に量産を開始する。2023年末には、ドイツのザールラント州に建設する工場でも生産を開始する計画。
受注を開始するバッテリーセルは、115Ah(エネルギー密度245Wh/kg)と226Ah(同240 Wh/kg)の2種類。差し当たり、115Ah版は2021年第2四半期から、226Ah版は2021年第4四半期から供給を開始する予定。
SVOLT によると、新型バッテリーセルは、ニッケルが75%、マンガンが25%の構成となっている。独自に開発したカソード材やコーテイング技術などにより、コバルトを使用しないバッテリーセルが可能となった。従来製品に比べ低コストで生産できる利点がある。また、サイクル回数で2,500を超える耐久性を確保している。SVOLTは今後さらに新型バッテリーセルの種類を増やしていく方針を示している。