スカニアのHVトラック、独のeロード実証試験事業に7台追加

独フォルクスワーゲン(VW)傘下の商用車大手スカニア(スウェーデン)は1月18日、フランクフルト近郊の架線給電式道路(eロード)が7キロメートル延長されたのに伴い、パンタグラフを装備した同社のハイブリッド(HV)トラック「スカニアR450」7台を実証試験に追加投入したと発表した。すでに投入されている5台と合わせ、試験区間である高速道路(アウトバーン)A5号線の12キロメートルを毎日走行することで、eロードの利点の調査に必要なデータを収集する。12台のR450は国内の物流大手などによって運用される。

eロードは道路の上部に設置した電線からHV車両などがパンタグラフを通して電力の供給を受けて走行するもの。電化された区間では電力だけで時速90kmで走行し、区間外では動力が内燃エンジンに切り替わる。バイオディーゼルなどの代替燃料を用いることで一層の二酸化炭素(CO2)削減が見込まれる。A5号線の試験区間は国内で最も大気汚染の激しい道路で、1日あたりトラック1万4,000台を含む13万5,000台の車両が通行する。

eロードの実証試験事業はA5号線のほか、2019年末に開設された独北部シュレスヴィヒ・ホルシュタイン州のA1号線、今年中に開設される南西部バーデン・ヴュルテンベルク州のB462号線(国道)の3カ所で実施される。スカニアは同事業に計22台のトラックを投入する。

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