シーメンス・エナジーとエア・リキード、水電解装置の商用生産に向け協力

独エネルギー設備大手のシーメンス・エナジーは8日、仏工業ガス大手のエア・リキードと固体高分子形(PEM型)水電解装置の分野における協力について趣意書(MoU)を締結したと発表した。両社は、欧州における持続可能な水素経済の構築に向けて協力し、その他のパートナーと共に水電解装置および水素技術の欧州エコシステム(ビジネス生態系)を推進していく。

具体的には、◇顧客と協力して商用生産に向けた大規模な水素プロジェクトを共同で実施する◇ドイツとフランスを中心とする欧州に水電解装置の量産化の基盤(サプライチェーン)を構築する――の2分野に重点を多くほか、次世代水電解装置の研究開発でも協力する。

例えば、大型水素プロジェクトの一つであるエア・リキードのH2Vプロジェクトでは、フランス北部のノルマンディーに200メガワット(MW)の水電解プラントを建設する計画。

両社はさらに、欧州連合(EU)の包括的な環境政策「欧州グリーンディール」および「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みにおいて大型プロジェクト向けの助成金を共同で申請する計画。独仏政府も両社の協力を支援する方針を示している。

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