独自動車大手のダイムラーは1日、商用車子会社のダイムラー・トラックとスウェーデンの商用車大手ボルボ・グループが同日、燃料電池システムの開発・生産・販売を事業とする合弁会社「セルセントリック(cellcentric)」を設立したと発表した。
合弁会社の出資比率はそれぞれ50%。ボルボ・グループは、ダイムラー傘下の燃料電池事業会社ダイムラー・トラック・フューエルセルの資本の50%を約6億ユーロで取得しており、ダイムラー・トラック・フューエルセルの社名をセルセントリックに変更した。
同合弁は、大型商用車および他の用途向けの燃料電池システムで世界市場を主導するメーカーを目指す。顧客の協力による燃料電池トラックの実用試験の実施までに約3年を見込んでおり、量産化は2020年代の後半を計画している。
なお、ダイムラー・トラックとボルボ・グループは、燃料電池システムの開発・生産・販売では協力するものの、車両技術や燃料電池の車両への組み込みなど、他の事業分野においては引き続き、競合企業にとどまるとしている。
両社は燃料電池システムの合弁設立について、2020年4月に基本合意し、同年11月に法的拘束力を持つ合意書を締結していた。