フォード、「トランジット・カスタム」にEV投入

米自動車大手のフォードは16日、小型商用車「トランジット・カスタム」の次世代シリーズをトルコの合弁会社フォード・オトサンがコジャエリ工場で生産すると発表した。次世代シリーズでは初めて純粋な電気自動車も加わる。2023年上半期に新シリーズの生産を開始する予定。同工場ではこのほか、フォルクスワーゲン(VW)との提携の一環として、VW向けに1トン商用車の次世代モデルも生産する。

「トランジット・カスタム」の次世代シリーズでは、内燃エンジン車、プラグインハイブリッド車、マイルドハイブリッド車に加え、純粋な電気自動車も生産する。

フォードは2月、2024年からすべての商用車シリーズにプラグインハイブリッド車または純粋な電気自動車を設定する計画を発表していた。2030年からは販売台数に占める純粋な電気自動車またはプラグインハイブリッド車の割合を3分の2に引き上げる計画。

フォード・オトサンは、完成車およびバッテリーの生産増強に向けた投資が総額20億ユーロになると見込んでいる。従業員は約3,000人増員する計画。

また、次世代シリーズのトランスミッションはドイツのケルン工場から、ディーゼルエンジンは英国のダグナム工場から調達する。ケルンのニールにあるエンジン工場では、ダグナム工場が生産するディーゼルエンジン用の部品であるシリンダーキャップを生産する。

フォード・オトサンは、フォードとトルコのコチ財閥による合弁会社。コジャエリ工場は2001年に開設した。2004年からフォードの「トランジット・カスタム」シリーズを生産している。

フォードはVWとの提携では、プラットフォームの共有による生産規模の拡大や新技術の導入などで協力する計画。

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