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2021/4/9

テクノロジー・トレンド

ポルシェとエクソンモービル、モーターレースで合成燃料を試験

この記事の要約

独高級スポーツカーメーカーのポルシェは3月30日、米石油大手のエクソンモービルとバイオ燃料や合成液体燃料(e-fuel)の開発・試験で協力すると発表した。モーターレース「ポルシェ・モービル1・スーパーカップ」の2021年 […]

独高級スポーツカーメーカーのポルシェは3月30日、米石油大手のエクソンモービルとバイオ燃料や合成液体燃料(e-fuel)の開発・試験で協力すると発表した。モーターレース「ポルシェ・モービル1・スーパーカップ」の2021年および2022年大会で再生可能燃料を試験する。

同レースのシーズン2021には、ワンメイクレースの枠組みで、新型「911 GT3カップ」のレーシングカーすべてにエクソンモービルの主にバイオ燃料をベースとした燃料「Esso Renewable Racing Fuel」を使用する。シーズン2022には、水素と大気中のCO2から生成した合成燃料を投入する。

両社は、モーターレースの過酷な環境下で再生可能燃料を実証試験するとともに、モーターレースで得られた知見を今後の燃料の共同開発に生かしていく。

「Esso Renewable Racing Fuel」は有機廃棄物から得られた原料から生産したバイオ燃料で、両社はCO2排出量を大幅に削減することができると見込んでいる。シーズン2022に使用する合成燃料では、現行の燃料と比べCO2排出量を最大85%削減できる見通し。

ポルシェのミヒャエル・シュタイナー研究開発担当取締役は合成燃料の開発について、「純粋な電気自動車は我々にとって最優先事項だ」とした上で、「合成燃料は我々の駆動戦略を抜群に補完する。当社の内燃エンジン車やプラグインハイブリッド車の顧客にほぼCO2ニュートラルの走行を可能にする」とコメントした。

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