ボルボ・カーズ、ノースボルトと合弁設立

スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは21日、スウェーデンの新興電池企業ノースボルトと折半出資の合弁会社を設立すると発表した。同合弁を通して、ボルボ車やボルボ・カーズ傘下のポールスターブランドの次世代電気自動車に搭載する電池を開発・生産する。

新合弁会社はまず、スウェーデンに研究開発センターを設け、2022年に業務を開始する計画。同センターで、次世代のバッテリーセルや電池の自動車への組み込み技術を開発する。

同合弁はこのほか、欧州にギガファクトリーを建設し、2026年に生産を開始する計画。建設用地は今後決定する予定。同工場の生産能力は最大50ギガワット時となり、従業員数は約3,000人となる見通し。また、同工場で使用する電力は、100%再生可能エネルギーとする計画。合弁会社が生産する最初の電池は、ボルボ・カーズの人気モデル「XC60」の後継モデルの電気自動車に搭載する予定。

なお、ボルボ・カーズは合弁会社から電池を調達するほか、スウェーデンのシェルレフテオーにあるノースボルトの工場からも2024年から年15ギガワット時の電池セルを調達する計画。

バッテリーの生産は、車両のライフサイクル全体の二酸化炭素(CO2)排出量の大部分を占めている。ボルボ・カーズはノースボルトとの協力により、欧州工場の近くから100%再生可能エネルギーを使用して生産した車載電池を調達できるようになり、バッテリー関連のCO2排出量を削減することができる。また、合弁設立により、ボルボ・カーズの開発力や内製率が高まる利点もある。

ボルボ・カーズは、2030年までに販売するモデルをすべて電気自動車とし、完全な電気自動車メーカーに転換する計画。同年までにハイブリッド車を含め内燃エンジン搭載車をラインアップから減らして行く方針を打ち出している。

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