ポルトガル政府は2日、インドで最初に確認された新型コロナの変異ウイルス「デルタ」の流行を受け、首都リスボンやポルトなど主要都市で夜間外出禁止の措置を導入した。夏の観光シーズンを控え、段階的に規制を緩和してきたが、変異ウイルスの広がりで感染が再拡大しているため、再び制限措置を強化する。
ロイター通信などによると、45の自治体で外出禁止令が適用される。時間は午後11時から午前5時で、レストランやバーなどは午後10時30分までに営業を終了しなければならない。リスボンや南部アルブフェイラなど、感染リスクが「極めて高い」と認定された19の自治体では、広い業種で店舗の営業が午後3時30分までに制限される。
ポルトガルでは1日の新規感染者が今月1日に2,449人となり、2月以来の高水準を記録した。感染力の強いデルタ株の流行により、ワクチンを接種していない若年層を中心に感染が急速に広がっている。ただ、死者数の増加はみられず、ワクチンの効果で重症化が抑えられている可能性が高い。ポルトガルではこれまでに人口の31%がワクチン接種を完了(タイプによって1回または2回)している。