独軍需・自動車部品大手のラインメタルは14日、燃料電池用水素再循環ブロワ(HRB)のサンプル製品を供給する契約を受注したと発表した。サンプル製品は、7月に生産を開始し、2021~2023年に出荷する予定。2024年以降には、同じ顧客から今回を上回る規模のHRB供給を受注できると見込んでいる。同社はこのほか、2021年上半期に燃料電池システムメーカー2社からもHRBのプロトタイプを受注している。
HRBは、燃料電池スタック内で消費されなかった水素を再び供給する機能を持つ。これにより、燃料電池の効率が向上するほか、電池寿命が長くなる利点がある。また、スタック内に水素を満遍なく分散することにより、システム稼働時の動作を改善することができる。
同社の水素循環ブロワ(HRB)は、高電圧および低電圧の燃料電池システムに使用することができる。コンパクトな設計で、騒音・振動・ハーシュネス(NVH)の特性に優れるなどの利点もある。