米自動車大手のフォードは7月26日、持続可能な都市型モビリティソリューションの創出に向けたコンテスト「スマートモビリティ・チャレンジ」で、自走式ベンチシートのコンセプト「TOD」(「talk or drive」)が最優秀賞に選ばれたと発表した。「動く長椅子」と形容できるTODはベンチとスクーターを合体させた電動式の乗り物で、シェアードモビリティとしての活用を想定している。考案した英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)の学生には優勝賞金1万2,500ポンドが贈られた。
TODは静止状態と走行モードの2通りの運用が可能だ。静止状態では座面を引き伸ばすことにより3人が横並びで腰かけられるほか、複数のTODとアクセサリーを組み合わせることで様々なレイアウトができる。
走行モードは2人乗りで、最高速度は20km/h。荷室や荷物固定用バンドなどが装備されており、身の回り品の運搬にも役立つ。利用者は専用アプリを通じてTODを予約手配できる。
「スマートモビリティ・チャレンジ」はフォードの慈善事業部門であるフォード・ファンド(Ford Motor Company Fund)とRCAの主催で、RCAおよび英ラフバラー大学、ドイツのケルン応用科学大学、スペインのバレンシア大学の学生を対象に実施された。