独ヘラー、照明工場に協調ロボとAIの導入進める

独自動車照明・電子部品大手のヘラーは5日、協働ロボット(コボット)と人工知能(AI)の導入により照明機器の生産工程の効率化を進めると発表した。同社の照明部門が内外に持つ15カ所の生産拠点において今後5年間で数千万ユーロを投資する計画だ。全体で約1,000台の協働ロボを導入する予定で、すでに半数が稼働している。

ヘラーは協働ロボを試作品製作やヘッドライトとテールライトの組み立てに活用している。現行の照明製品は構造が複雑なため手作業の割合が高く、製品モデルごとに工程も異なることから、単純作業・大量生産を得意とする従来型の産業ロボットは不向きとされる。一方、人と協調して作業できる特徴を持つ協働ロボは複雑で繊細な工程にも対応できるほか、安全確保の隔離や防護柵なども不要で、既存の製造ラインに低コスト・省スペースで導入できるメリットがある。

ヘラーはまた、製品の品質検査に人工知能(AI)を活用するソリューションをリップシュタットの本社工場およびウェンバッハ工場に導入しているほか、リップシュタット工場では生産ラインのロボットにAIを実装している。同様の試みは今秋から欧州の他の工場にも順次拡大していく。

上部へスクロール