独複合企業のティッセンクルップは4日、フリート事業者向けのデジタルクレーム処理サービスで、社内スタートアップのcarValooと技術監査機関テュフ・ラインラントが提携すると発表した。carValooのクラウドベースの損傷検出サービスを軸に、煩雑なクレーム処理作業の効率化と正確性を向上させるサービスを提供する。
carValooはフリート車両の状態や損傷、使用履歴に関する詳細な情報をリアルタイムで事業者に伝達する。この情報に基づき、テュフ・ラインラントは事故やトラブルとの相関関係をデジタル技術で迅速にチェックし、損失額の決定や、必要に応じて専門的なサービスを提供する。
carValooのサービスは、車両の運行データからあらゆる種類の使用状況や損傷パターンを確実に検出する人工知能(AI)ソリューションを備えている。損傷検出に加え、燃費、バッテリー状態、タイヤ空気圧などのデータも逐次事業者に提供する。ドライバーから報告されない軽微な損傷の検知把握にも役立つ。
両社はまた、欧州一般データ保護規制(GDPR)に準拠した車両データ処理の支援サービス「Trusted DataCenter」など、将来的なデジタルサービス分野でも協力関係を強化していくとしている。