フィンランドの自動車受託生産メーカー、ヴァルメット・オートモーティブ (ヴァルメット)は19日、同国のエネルギー大手フォータムとバッテリーのリサイクルで提携すると発表した。フィンランドのサロとウーシカウプンキにあるヴァルメットのバッテリー工場で発生する不適合材料の廃棄物のリサイクル処理で協力する。
フォータムは、リチウムイオン電池の黒い塊(ブラックマス)に含まれるリチウム、コバルト、マンガン、ニッケルといった重要な金属の最大95%を二酸化炭素(CO2)の排出量の少ない処理工程により回収・再利用することができるリサイクル技術を持つ。
具体的には、ヴァルメットの工場で廃棄物となった金属材料を集め、フォータムがリサイクル処理施設へと輸送する。両社は今回のプロジェクトについて、欧州連合(EU)の「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みを通して助成金を取得している。
両社はバッテリーリサイクルに加え、ウーシカウプンキの自動車工場における危険廃棄物の管理についても協力する。また、両社の協力をドイツにも拡大することを検討する方針を示している。