英政府が「UKCA」表示義務化を1年延期、当面はEUの製品基準適合マーク利用

英政府は8月24日、欧州連合(EU)離脱に伴い2021年1月から導入した新たな製品基準適合マーク「UKCA」について、表示義務化の猶予期間を1年延長し、23年1月からの完全適用とする方針を発表した。新型コロナウイルス感染拡大の影響などでメーカーの対応が遅れるリスクを考慮した。これにより、22年12月末までEU基準に適合していることを示す「CEマーク」のみでの上市が引き続き認められる。

EUからの完全離脱を受け、イングランド、ウェールズ、スコットランドで販売される製品について、21年1月1日付でCEマークに代わるUKCAマークが導入された。第三者認証機関による適合性の評価などが必要なケースを考慮して、表示義務化まで1年間の猶予期間を設定。当初は21年12月末まではCEマークのみでの販売が認められ、22年1月1日からUKCAマークの表示が義務化される予定だった。

しかし、コロナ禍の影響などにより、移行準備の遅れを懸念する声が高まっていた。このため政府はUKCA適用義務化の開始を1年遅らせ、23年1月からとすることを決めた。

なお、北アイルランドはUKCA マークの適用対象外で、CE マーク、または北アイルランド市場で流通させる製品が法令で定められた要件を満たしていることを示す「UKNI」マークを表示する必要がある。

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