ドイツのミュンヘンで9月7日、ミュンヘン国際自動車ショー「IAAモビリティ」が開幕した(開催期間:9月7~12日)。IAAは1951年から69年間の長期に渡り、フランクフルトで開催されてきたが、今回からミュンヘンでの開催となる。見本市のコンセプトも自動車の魅力を伝えるだけでなく、さまざまな交通手段や技術を幅広く取り扱う「モビリティの未来」へと新しくなった。9月の総選挙後に退任するアンゲラ・メルケル首相にとっては、最後の開幕宣言となった。
新しいコンセプトを採用した今回の見本市は、「気候中立のモビリティへの転換」を中核テーマとし、モットーは「What will move us next」(次に私たちを動かすもの)を掲げ、気候変動問題に対応した次世代のモビリティ(移動)に重点を置いている。
また、見本市会場に加え、ミュンヘン市内に「オープンスペース」と呼ばれる複数のスペース(特設会場)を設けている。「オープンスペース」は「ブルーレーン」で結ばれており、「ブルーレーン」は、来場者が最新モデルの自動車や自転車で走行することができる。
「IAAモビリティ・カンファレンス」では、4カ所の舞台を用意しており、500人超のスピーカーが登壇する予定。
今回の出展社数は約700社。自動車メーカー、部品メーカーのほか、自転車業界から70ブランド以上が出展している。また、ITやテクノロジー分野の主要プレーヤー、スタートアップも参加している。世界初公開は100を超える予定。
なお、日本の主要メーカーは、新型コロナウイルスの影響で出展が難しいなどの理由から、出展を見送った。
新型コロナウィルスの感染防止対策としては、見本市会場の来場者に、ワクチン接種の証明書、テストの陰性証明書、感染から回復した証明書のいずれかの提示を義務付ける「3G原則」を適用している。