独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)グループは13日、自動車部品子会社のフォルクスワーゲン・グループ・コンポーネンツが同日、ドイツのザルツギッターにバッテリーセルの研究施設を開設したと発表した。独自の研究施設を設けることにより、バッテリーセルの開発、生産、リサイクルに関する包括的なノウハウを蓄積し、電気自動車における競争力を高めていく。VWは今後さらに、当該研究施設に約7,000万ユーロを投資して、バッテリーセルの開発・分析・試験などに従事する従業員数を約250人に増員する計画。
ザルツギッターには、バッテリーセルの研究センター(センターオブエクセレンス:CoE)があり、現在は、従業員約500人のうち、約160人がバッテリーセルの開発に従事している。CoEの従業員数は2022年末までに1,000人を超える見通しで、うち約250人がセルの開発・分析・試験などに従事する予定。バッテリーセルの研究施設は4つの領域で構成されており、材料開発、品質保証、耐久試験などを実施する。
VWは、欧州に2030年までに提携先と共同で電池セルのギガファクトリーを6工場設ける計画。6工場の生産能力は合計で240GWhとなる予定。ザルツギッターでは2025年から量産車向けの「共通セル」の生産を開始する計画で、電池セル工場の生産能力は将来的に40 GWhとなる予定。