商用車大手スカニア、圧縮・液化ガスに対応の13リットルエンジンを開発

独フォルクスワーゲン(VW)傘下のスウェーデン商用車大手スカニアは16日、内燃エンジン(ICE)のラインナップに13リットル・ガス燃料エンジン「スカニア OC13」を追加したと発表した。新型エンジンは長距離輸送用途の大型車両向けで、天然ガスとバイオガスの両方を圧縮や液化どちらの状態でも燃料として使用できる。同社の高床シャシ「スカニア Kシャシ」を採用する車両に搭載する予定。

新型エンジンは液化ガス(LBG / LNG)と圧縮ガス(CBG / CNG)の両方で稼働する。同クラスのディーゼルエンジンと同等の出力とトルクを得られることから長距離輸送の大型車両に必要な要件を満たすと同時に排出量も低減できるソリューションとなっている。

バイオガス燃料はこれまで圧縮ガスが一般的だったが、充填量と航続距離の関係から長距離輸送用車両には不向きとされていた。近年、バイオガスを冷却してより密度の高い液化ガスに替える技術が普及したことから、スカニアは同燃料に対応したタンクとエンジンを開発し、長距離輸送車両のセグメントにおけるバイオガス燃料の競争力を高めることに成功した。

スカニアによると、運送事業者は液化バイオガス燃料に替えることで、全体的な環境負荷を最大90%削減できる。同社では、欧州の大型輸送車両のガス燃料車の割合は、2025年にバイオガスが半分を占めるようになるとみている。

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