自動車の排気系部品や暖房システムを製造する独エーベルスペッヒャーがサイバー攻撃の被害者となった。10月25日からホームページの閲覧が出来なくなっており、ITインフラがサイバー攻撃を受けた旨が記載されている。また、当局に通報したほか、外部のサイバーセキュリティ専門家と協力し、問題解決と通常運営への復旧に向けて全力を尽くしている、と説明している。
独経済紙『ハンデルスブラット』によると、ドイツでは、オートメーション技術分野の中堅企業であるピルツが2年前にサイバー攻撃を受けた事例がある。企業のITシステムを暗号化して使用を制限し、身代金を請求する「ランサムウエア」と呼ばれるサイバー攻撃だったが、ピルツは身代金の支払いを拒否し、ITシステムを新たに構築した。ITシステムの再構築には1年以上がかかったとされる。
エーベルスペッヒャーの2020年の売上高は約60億ユーロ。世界に約9,900人の従業員を持つ。