英自動車工業会(SMMT)は10月28日、同国の2021年9月の乗用車生産が6万7,169台となり、前年同月に比べ41.5%減少したと発表した。国内向け(47.4%減)、輸出向け(39.6%減)のいずれも大幅に落ち込んでいる。世界的な半導体不足の継続が影響しており、7月から3カ月連続の減少となった。また、ホンダの英国工場の閉鎖も大幅な減少の背景にある。
SMMTがこのほど、会員企業を対象に、世界的な半導体不足による英国の自動車産業への影響に関するアンケート調査を実施した。これによると、全体の56%は2022年第3四半期まで供給不足は改善しないと予想している。
なお、電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)の生産台数は過去最高を更新し続けており、10月は2万1,679台と、全体の32.3%を占めた。
1~9月の乗用車生産は、前年同期比3.8%増の65万6,776台だった。ただ、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大(パンデミック)前の2019年1~10月と比べると33.5%の減少となり、2015~2019年の過去5年間の平均(117万4,214台)との比較でも44.1%の落込みとなっている。
■ 商用車生産は1.8%増加
SMMTによると、同国の2021年9月の商用車生産は、複数の大型受注があり、前年同月比1.8%増の7,799台に拡大した。輸出向けは前年同月に比べ12.4%減少したものの、国内向けが前年同月を27.3%上回った。
1~9月の累計は、前年同期比15.4%増の5万921台。なお、2015~2019年の過去5年間の平均との比較では19.5%の減少となっている。
■ エンジン生産は36.3%%減少
SMMTによると、同国の2021年9月のエンジン生産は、前年同月比36.3%減の13万8,059基だった。
1~9月の累計は、前年同期比2.8%減の127万8,117基。2015~2019年の過去5年間の平均(193万4,615基)と比べると33.9%の減少となる。