仏ヴァレオ、マルチタスク魚眼カメラ画像を収めたデータセットを公開

仏自動車部品大手のヴァレオは15日、マルチタスク魚眼カメラによるサラウンドビュー画像を収めたオープンソースの自動運転研究用データセット「ウッドスケープ(WoodScape)」を発表した。魚眼カメラ画像のデータセットの公開は今回が初めて。低速または高速の自動運転に対応した魚眼カメラ用のコンピュータービジョン・アルゴリズムの開発を支援する。

ウッドスケープには、サラウンドビュー魚眼カメラ4台を搭載したヴァレオの車両が欧州全土で撮影した1万枚を超える画像が収められている。自動運転システムの機械学習機能に必要なデータを作成する作業(アノテーション)用に、◇一つ一つの画像に意味を付ける深層学習機能の「セマンティック・セグメンテーション」◇物体の奥行きを推定する「深度推定」◇二次元(2D)の物体検出◇撮影画像から自車の動きを推定する「ビジュアル・オドメトリー」◇画像内の静止物と運動物を区別して識別する「モーション・セグメンテーション」◇画像内の濃度の変化を「汚れ」として検出する「汚れ検知」◇カメラ画像の情報をもとにハンドル操作を行える「エンドツーエンド運転」などの技術が使われている。

ヴァレオは自動運転のカギとなる周囲360度の検知を可能にする魚眼カメラを製造している。

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