英ロイヤルメールと米フォード、持続可能な小包配達の実証試験で協力

英郵便事業者のロイヤルメールは9日、米自動車大手のフォードと提携し、都市部での小包配達の持続可能性を高める実証試験をマンチェスター市で実施したと発表した。バンと徒歩による手段を組み合わせたマルチモーダル(複合)輸送を行うことで、バンの利用を減らすとともに作業の効率化を高め、二酸化炭素(CO2)の排出削減を実現できたという。

試験はフォードの物流支援ソフト「MoDe:Link」を活用し、試験区域の複数の郵便局が1台のバンを共有して行った。バンは荷物を積んで配達地域を回り、予め調整した個々の地点で配達員に荷物を渡す。配達員はそこから台車を使い、担当の区域を徒歩で配達して回る形だ。バンの位置や効率的な配達順路の確認は専用のスマホアプリを活用した。

試験の結果、これまでと比べ配達区域におけるバンの利用が50%、走行距離は33%削減でき、小包1個当たりの二酸化炭素(CO2)排出削減につながった。

ロイヤルメールは、超小型電気自動車(マイクロEV)の活用や、遠隔地配達へのドローン投入など、配送バンの利用を減らすためのイニシアチブを模索している。

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