独電機大手のシーメンスと中国の同済大学は3月7日、技術分野のイノベーションや産業のデジタル転換における人材育成に向けた協力関係を強化する枠組み協定を締結した。
中国の第14次5カ年計画に沿った発展に向け、産業のデジタル化を目指す「インダストリー4.0」に関する新しいデジタル人材育成モデルの構築で協力する。オープンイノベーションプラットフォームや技術革新のエコシステムの構築などでも協力する方針であり、政府、大学、企業と協力し、革新的な技術開発や産業の近代化および持続可能な発展を推進する。
両者は今回の合意に基づいて、実技センター(エンジニアリング・プラクティス・センター)を共同で建設する。同センターを拠点に、「デジタルの産業化/産業のデジタル化」の主要分野の研究開発を推進するほか、主要4テーマである「インダストリー4.0とインテリジェントマニュファクチャリング」、「クローズドループ・デジタルツイン技術」、「モノのインターネットとローコード開発」、「インダストリーAIとエッジコンピューティング」の共同研究開発を強化する。
両者はさらに、大学研究と産業界の連携強化で協力するほか、イノベーションと起業家精神を支援する「イノベーションアクセラレータースペース」を共同で構築する。
シーメンスはこのほか、同済大学における研究、教育、学生のインターシップ、雇用などで同大学を全面的に支援する方針を示している。