中国のバッテリー・自動車メーカーである比亜迪汽車(BYD)は3月31日、北欧のバス運行最大手ノビナ(Nobina、フィンランド)から電気バス「eBus」30台を追加受注したと発表した。ヘルシンキ都市圏の路線バスとして今年後半の納車を予定する。フィンランド向けのeBUSの受注はこれが3回目。受注総数は219台となる。
30台の内訳は、車長13メートルと15メートルの低床式モデルがそれぞれ15台。両モデルともバッテリーの正極材にリン酸鉄を採用しており、フル充電での航続距離は13メートルのモデルで約300キロメートル、15メートルのモデルで約400キロメートルという。特別仕様の熱管理システムを搭載し、北欧の厳寒な気候下でもバッテリー寿命と航続距離の最適化を図っている。
BYDは昨年夏、ノビナにeBUSを119台納車したのに続き、11月にも同社から70台を追加受注していた。スカンジナビア諸国には2015年の事業進出以来、これまでにスウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドの20以上の自治体から600台以上を受注している。すでに運行している車両の延べ走行距離は4,000万キロに達しており、二酸化炭素(CO2)約4万4,000トン以上の削減に寄与している。