欧州自動車大手のステランティスは18日、インド事業を重視する姿勢を明らかにした。タバレス最高経営責任者(CEO)が記者会見で明らかにしたもので、市場の成長性と、製造開発拠点としての重要性を評価した。同社は経営戦略「デア・フォワード2030」、およびインド政府の「メイク・イン・インディア」政策に沿い、同国事業に長期的に取り組む方針。事業の全般的な底上げに向け、グローバルな品質基準を満たすためのサプライヤー基盤の構築と、同国製品の競争力の強化を行っていく。
ステランティスは現地法人のステランティス・インディアを通じ、西部のランジャンガオン、南部のホスール、南東部のティルバッルールの3カ所に工場を、中南部のハイデラバードに情報通信技術(ICT)拠点を、南部のバンガロールにソフト開発センターを、南東部のチェンナイと西部のプネにR&Dセンターを持つ。このうちデジタル関連の事業はグループ内でも最大規模という。各工場からは国内のほか国外にも部品や車両を供給している。
インドでは年内にジープ「メリディアン」と「グランドチェロキー」、シトロエン「C3」の3つの新モデルの投入が予定されている。このうち「C3」は国内で設計開発から生産まで一貫して行われる。