独シーメンス、ワイヤレス給電技術の米ワイトリシティに出資

独電機大手のシーメンスは9日、ワイヤレス給電技術を開発する米ワイトリシティ (WiTricity)に2,500万米ドルを投資し、小規模株主となると発表した。乗用車・小型商用車の電動車向けのワイヤレス給電技術の標準化と普及促進を協力して推し進めるほか、ワイヤレス給電システムの技術的な開発でも協力する。シーメンスは、電動車向けのワイヤレス給電の市場規模が欧州と北米だけで2028年までに20億米ドルに達すると予想している。

ワイトリシティが開発するワイヤレス給電技術は、地面に埋め込まれた充電設備と車体の下に組み込まれたコイルの間の磁場を利用して給電を行う方式。地面に埋め込まれた充電スポットの上に停止すると無線で充電できる仕組みのため、ユーザーの快適性が向上する。多数の車両を保有する事業者にとっても、充電スタンドと車両をケーブルで接続する手間が省け、管理が容易になる。また、自動運転車の普及に向けても、充電時に人手が不要なワイヤレス給電は重要な意味を持つ。

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