インド鉄鋼大手のタタ製鉄は8日、英東北部ダラム州のハートルプールにある鋼管工場の近代化に700万ポンド以上を投資すると発表した。コイル状の帯鋼を希望のサイズにせん断するスリッターラインを新設する。これによりコストや二酸化炭素(CO2)の削減、製造現場における柔軟性が向上する。2023年内の稼働を目指す。
ハートルプールの工場ではこれまで、サウスウェールズ州のポート・タルボット製鉄所であらかじめせん断された鋼を鋼管製品に加工していた。今回の投資により、同製鉄所から供給される帯鋼を直接加工できるようになり、生産効率や柔軟性が向上する。製品は農業機械やスタジアムなどの鉄鋼構造の建築物、エネルギー分野など様々な用途に使われる。 ハートルプール工場の従業員数は約300人で、年20万トンの鋼管を生産している。製品は100%リサイクルが可能という。
同社は4月にも、英コービー工場の近代化に数百万ポンドを投資する計画を発表している。