中国のバッテリー・自動車メーカーである比亜迪汽車(BYD)は5日、オランダにおける電動乗用車(EV)販売で同国の大手ディーラー、ラウマンと戦略提携すると発表した。ラウマンが国内に持つディーラー網を通して販売とサービスを提供するほか、ラウマンのオンラインプラットフォームを使ったネット販売も行う。主要都市にはEV専門店を出店する計画で、9月にはアムステルダムに旗艦店をオープンする。
BYDはすでに内燃エンジンモデルの生産を止めており、今後は完全電気自動車(BEV)とプラグインハイブリッド車(PHV)のみに専念する方針。ベースとなるのが、昨年4月の上海モーターショーで発表した次世代EVプラットフォーム「e-platform3.0」だ。プレスリリースによると、同プラットフォームを採用した車両は0~100km/hの加速性能が2.9秒となり、最大航続距離で965キロメートルを確保する。800Vの急速充電設備を使用した場合、5分間の充電で144キロメートルを走行できるという。電動パワートレインには正極材にリン酸鉄を用いた新型リチウムイオンバッテリー「ブレードバッテリー」を搭載する。