商用車大手の独ダイムラー・トラックとスウェーデンのボルボ・グループの合弁会社で燃料電池システムの開発・生産・販売を事業とするセルセントリックは6月29日、カナダのバーナビー(バンクーバー近郊)でカナダ子会社cellcentric Fuel Cell Canada Incの新拠点の開所式を行った。セルセントリックは現在、カナダで燃料電池スタックを生産し、ドイツで他のシステム部品とスタックを統合して燃料電池ユニットを生産している。ドイツにおける燃料電池の量産に向けて、カナダのスタック工場の生産能力を増強するため新拠点に移転した。
新拠点は、2階建てで、総面積は約5,270平方メートル。試験ベンチ7台や、手作業および自動の生産ラインがある。これまでの拠点と比べると、新拠点の生産能力は3倍、面積は2倍となる。バーナビーのリバーベンド産業パークにあり、今後さらに開発・生産能力を拡張できる余地がある。
新拠点は、カナダ子会社の研究開発、生産、サプライチェーン管理、財務、人材(HR)、IT部門を管轄する拠点となる。
カナダ子会社は現在、燃料電池スタックの開発、生産、改良を担当しており、セルセントリックは、カナダで生産したスタックを、ドイツのキルヒハイム/テック・ナーベルン(シュツットガルト近郊)にある旗艦工場で他のシステム部品と統合し、燃料電池ユニットに組み立てている。