ステランティス、中国・広州汽車との合弁解消

欧州自動車のステランティスは7月18日、中国国有自動車大手の広州汽車集団と折半出資する中国の合弁事業を解消すると発表した。出資引き上げを巡る対立が理由。合弁会社が現地生産していたステランティスのSUV車「ジープ」は、輸入に切り替える。

ステランティスはフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とグループPSAが統合して2021年1月に誕生した世界4位の自動車グループ。中国の合弁会社は2010年にFCAと広州汽車が設立したもので、「ジープ」を生産してきた。

ステランティスは1月、不振が続く合弁事業の再建に向け、合弁会社に対する出資比率を50%から75%に引き上げると発表した。これに対して広州汽車は一方的な発表として反発。対立が続き、中国の工場は3月に閉鎖された。

広州汽車は同日、合弁解消を確認し、どのような形で手続きを進めるかについて協議していることを明らかにした。

ステランティスは3月に発表した長期経営戦略で、中国では資産保有を最小限にして事業を展開する「アセットライト化」を進め、車両を現地生産より輸入に頼って販売する方針を打ち出していた。

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