蘭デジタル地図大手のヒア・テクノロジーズは7月21日、都市のスマート交通プラットフォームを運営するインドのシティリティ(Citylity)に位置情報サービスを提供すると発表した。シティリティは自社の製品とソリューションにヒアのサービスとAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)を統合し、都市のモビリティの最適化をはかりながら輸送部門の脱炭素化を促進する。特にスラト、コルカタ、バンガロールといった大都市の交通渋滞の緩和が期待される。
シティリティは自治体当局や公共交通機関を対象に、様々なソースから集めたデータを組み合わせて課題を解決することで都市交通の全体像を提供している。また、都市部の通勤者向けにマルチモーダルな通勤手段を提示するアプリを開発しており、複数の経路を分析したうえで最短かつ環境に配慮した通勤ルートを提案する。環境重視のルートを選ぶと、利用者はクーポンや割引チケットなどの形でカーボンクレジットを取得できる。
同社はヒアのサービスを組み込むことで、正確な推定到着時間(ETA)の案内をはじめ、通勤にかかった時間と消費カロリー数、二酸化炭素(CO2)排出量などの情報をユーザーに提供できるようになる。また、フリート管理、スマート駐車場、物流向けのソリューションサービスを展開していくことも計画している。