伊ブレーキシステム大手のブレンボが9日発表した2022年1-9月期決算は、売上高が前年同期比33.6%増の27億2,820万ユーロ、営業利益(EBITDA)は26.4%増の4億8,230万ユーロと大幅な増収増益となった。全ての事業部門と主力の国・地域で二桁台のプラス成長を達成し、全体を強く押し上げた。EBITDAベースの売上高利益率は前年同期の18.7%から17.7%に1ポイント低下した。
売上高を部門別にみると、主力の乗用車部門が33.3%増の19億7,420万ユーロ、自動二輪車部門は49.9%増の3億6,240万ユーロと大きく伸びた。商用車部門(20.4%増の2億6,620万ユーロ)とレーシング部門(28.3%増の1億2,510万ユーロ)も好調だった。
国・地域別では、欧州では主力のドイツが35.2%増(5億640万ユーロ)、本国イタリアは14.1%増(2億7,100万ユーロ)となり、全体をけん引した。フランス(17.8%増の8,570万ユーロ)、その他の欧州も29.9%増の3億3,340万ユーロと好調だった。英国(1億3,580万ユーロ)は0.6%の微増だった。
アジアでは、インド(9,680万ユーロ)が最も大きい伸び(44.7%)を示したほか、中国(36.1%増、4億1,740万ユーロ)も好調だった。その他のアジア諸国も(21.1%増、4,080万ユーロ)堅調だったが、日本は12.3%減の1,830万ユーロと振るわなかった。
最大市場の北米(米国・カナダ・メキシコ)は53%増の7億5,400万ユーロ、南米(ブラジル、アルゼンチン)も60.4%増の4,720万ユーロと好調だった。
同社は2022年通期の見通しについて、地政学的な状況とマクロ経済環境に際立った変化が無い限り、売上高で30%の成長、売上高利益率で17.7%前後を確保できるとしている。