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2023/2/3

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独ZFと米ウルフスピード、ドイツにSiC半導体工場とR&Dセンター建設へ

この記事の要約

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェン(以下、ZF)と米半導体大手のウルフスピードは2月1日、シリコンカーバイド(SiC)半導体に関する提携を発表した。ドイツにSiC半導体の大型工場と共同研究センターを開設する計 […]

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェン(以下、ZF)と米半導体大手のウルフスピードは2月1日、シリコンカーバイド(SiC)半導体に関する提携を発表した。ドイツにSiC半導体の大型工場と共同研究センターを開設する計画。両計画とも、欧州連合(EU)の「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みにおける「IPCEI マイクロエレクトロニクスおよび通信技術」プログラムに助成金を申請している。

独工場の建設は、ウルフスピードが進めている65億ドル規模の生産能力拡大の取り組みの一環に位置づけられる。SiC半導体は、自動車、産業、エネルギーなど幅広い分野で需要が拡大している。

ウルフスピードが工場の管理・運営を主導し、ZFは小規模投資家として、ウルフスピードの普通株取得と交換に、新工場に数億ユーロを投資する。

■ 次世代の200mmシリコンカーバイド(SiC)半導体を生産

新工場は、独西部ザールラント州のエンスドルフにある旧石炭火力発電所の跡地に建設する。高度に自動化した生産設備を導入し、次世代の200mmシリコンカーバイド(SiC)半導体を生産する。新工場は、欧州委員会の助成承認取得を条件に、2023年前半に建設を開始する予定。同工場のフル稼働時の従業員数は600人以上となる予定。

共同研究センターは、モビリティ(大衆車、商用車、農業用車両、産業用車両)、産業、再生可能エネルギー分野の用途に適したSiC半導体システムや部材を研究開発する。中でも、エレクトロモビリティと再生可能エネルギー分野の課題に重点を置く。

チップからシステム全体までSiC半導体バリューチェーン(価値連鎖)全体を研究対象とする。

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