コンチネンタル、車載モーター制御用に誘導型高速回転位置センサーを開発

独自動車部品大手のコンチネンタルは2月22日、車載モーター制御用の誘導型高速回転位置センサー(eRPS)を発表した。同期モーターのローター(回転子)の正確な位置を検出する新製品で、自動車機能安全規格の「ISO26262」で定義されたリスクレベル「ASIL-C」に準拠する。同社は「ハイスピード・インダクティブ・eモーター・ローターポジションセンサー(high-speed inductive e-motor Rotor Position Sensor)」と呼ぶ。2025年末からの生産開始を予定する。

同期モーターでは、ローターは固定子(ステーター)と同じ速度で回転する。制御機構はモーターの効率を最大化するため、ローターの正確な位置を検出する必要がある。

これまで回転測定にはレゾルバセンサー(回転変圧器)が用いられていたが、システムが複雑で、同期モーターの個々の設計に応じて調整する必要があった。コンチネンタルの「eRPS」はモーターの極体数(対を成す磁極の数)に関係なく、すべての駆動システムに統合でき、異なるモーター間での移設も容易だ。レゾルバタイプのセンサーと比べコンパクトかつ堅牢で、40%軽い。これによりモーターの効率的なトルク制御と、モーターの寿命延長を可能にしている。

モーターの回転数は最大約2万4,000rpmまで対応する。ローターシャフトを通すほか、シャフトの端に取り付けも可能。最大消費電流は15mA、測定精度は4極モーターでプラスマイナス0.5度。動作温度範囲は摂氏マイナス40℃からプラス140℃で、最高で155℃の高熱に耐えられる。

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