欧州自動車工業会(ACEA)は21日、欧州連合(EU)の2023年2月の乗用車新車販売(新車登録)が80万2,763台となり、前年同月に比べ11.5%増加したと発表した。大幅な増加となったが、2022年初めは半導体の供給不足を背景に新車販売が低迷していた背景がある。主要国では、スペイン(19.2%増)とイタリア(17.4%増)の伸び率が大きかった。1~2月の累計は、前年同期比11.4%増の156万3,015台だった。
2月の燃料別新車販売は、純電気自動車(BEV)が前年同月比39.7%増の9万7,300台で、市場シェアは12.1%。ハイブリッド車(HEV)も前年同月比22.3%増の20万4,883台と好調だった(市場シェア:25.5%)。プラグインハイブリッド車(PHEV)は、前年同月比7.4%減の5万7,569台にとどまった(市場シェア:7.2%)。ドイツ政府が2023年からPHEVの補助金を廃止したため、同国でPHEVの販売が急減(44.8%減)した影響がある。
ガソリン車は、前年同月比11.1%増の29万5,868台で、市場シェアは36.9%。ディーゼル車は、前年同月比8.4%減の12万248(市場シェア:15.0%)だった。なお、ディーゼル車の販売は、ポーランド(18.9%増)、チェコ(12.4%増)などの一部の中東欧諸国やイタリア(2.2%増)では増加している。
■ EU 30カ国、2月は12.2%増加
EU27カ国にアイスランド、ノルウェー、スイスおよび英国を加えた欧州31カ国の2月の新車登録は、前年同月比12.2%増の90万2,775台。1~2月の累計は、前年同期比11.5%増の181万4,048台だった。