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2010/1/22

一般・技術・その他 (旧)

パーツ交換より修理で環境にやさしく

この記事の要約

部品交換を極力避け、修理可能なものは修理することで、二酸化炭素(CO2)の排出量をドイツ国内だけでも年37万トン削減できることが、アリアンツ・テクノロジー・センター(AZT)と独カールスルーエ工科大(KIT)が実施した調 […]

部品交換を極力避け、修理可能なものは修理することで、二酸化炭素(CO2)の排出量をドイツ国内だけでも年37万トン削減できることが、アリアンツ・テクノロジー・センター(AZT)と独カールスルーエ工科大(KIT)が実施した調査で明らかになった。AZTとKITの試算によると、国内で行われている自動車修理のうち年350万件は部品交換をしないでも対応できるという。

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AZTとKITは、フォルクスワーゲン「ゴルフ」(第5世代)をモデルに、外装パネルの金属部品や樹脂製バンパー、自動車塗装の損傷について、部品交換と修理によるCO2排出量を算出し、比較した。この結果、外装パネルの修理は部品交換に比べ60%、樹脂バンパーでは同72%、CO2排出量を減らせることが分かった。フェンダーの塗装破損では、全面塗装し直す代わりに破損した部分だけ修理することでCO2排出量を44%削減できた。

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AZTの担当者は「我々は以前から、できるだけ修理で対応するよう呼びかけてきた。今回の調査によって、修理が部品交換に比べてコスト的、技術的なメリットがあるばかりでなく、環境にも貢献できることが具体的に数字で示せたことは意義深い」とコメントしている。

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