独自動車大手のダイムラーは4日、インド南部のタミル・ナードゥ州でバイオディーゼルの原料となる植物、ヤトロファの栽培プロジェクトをスタートさせたと発表した。現地農家を資金援助するとともに、栽培技術を伝授する。栽培面積はすでに100ヘクタールに達したとしている。今後さらに同プロジェクトへの参加を希望する農家を募る計画。
\ヤトロファは熱帯・亜熱帯地域に育つ植物で、干ばつに強い。食用栽培されていないため、食糧と競合する恐れもない。ただ、最初の収穫まで3年かかることから、ダイムラーのプロジェクトでは、5年目から返済できる長期融資を現地農家に提供する。返済金は、新たにヤトロファ栽培を希望する農家への融資に充てる。
\ダイムラーはすでに、2007年末に終了した5カ年プロジェクトでヤトロファ・バイオディーゼル燃料を開発し、試験走行も実施した。メルセデス・ベンツの最新コモンレールディーゼルエンジンで走行できることが分かっている。
\今回のプロジェクト実施では、ドイツ投資開発公社(DEG)の協力を得たほか、ヤトロファの栽培では1年以上前から独化学・製薬大手バイエルの農業化学子会社バイエルクロップサイエンスと提携している。
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