独自動車部品大手コンチネンタルのゴム・プラスチック子会社のコンチテックは中国で現地企業との取引を拡大する計画だ。同社のハインツゲルハルト・ヴェンテ社長は16日付『フィナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙に対し、中国メーカーは大きく成長する可能性があり「顧客として重視している」と述べ、上海を軸に現地自動車メーカーにサービスを提供するセールスチームを立ち上げる計画を明らかにした。中国の鉄道メーカーとの取引も視野に入れている。
\同紙によると、コンチテックは現在、中国では米自動車大手のゼネラルモーターズ(GM)が唯一の取引先で、振動制御および防音部品を供給している。しかし、現地の自動車メーカーはGMなど欧米の大手自動車メーカーを上回るスピードで成長すると見られており、ヴェンテ社長は今後について、成長市場のアジアで事業を拡大しなければ、現在の世界シェアを維持できないとの見解を示している。
\コンチテックは3月10日、上海の北西約100kmに位置する常熟に新拠点を開設したばかり。当初は、空気ばね、ホース、振動制御および防音部品などを生産し、将来は規模を拡大するほか、ゴムを混合するコンパウンドセンターも建設する。製品は中国および他のアジア諸国にも供給する計画だ。
\コンチテックはこれまでに、中国の高速列車CRH3などに空気ばねシステムを供給している。中国ではコンチネンタルの親会社であるシェフラーが鉄道車両用ベアリングを寧夏で生産していることから、シェフラーとの協力により現地の鉄道メーカーと取引を拡大していくことも視野に入れている。
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