独自動車部品メーカーのベーアが20日発表した2009年通期決算の売上高は前年比25.9%減の24億6,800万ユーロに落ち込んだ。金融危機による景気後退で大きな影響を受けた北米市場、商用車市場、高級車市場に事業の重点を置いていたことが大きな打撃となった。
\営業損益(EBIT)は1億9,100万ユーロの赤字となり、前年(600万ユーロの赤字)からさらに大きく悪化した。
\業績の悪化により、自己資本比率は前年の22.1%から2009年は12.8%に後退。同社は財務基盤を強化するため、新たな投資家を探す方針としている。メディア報道によると、増資を通した資本参加の方向で独自動車部品メーカーのマーレと交渉している。
\ベーアが乗用車および商用車向けの空調システムやエンジン冷却装置を生産する一方、マーレはピストンシステムやシリンダー部品など主に吸排気系部品を生産しており、両社の提携により排ガスの循環システムなどに製品の幅が広がると見られている。
\ \■ 2010年1-3月期は増収増益
\ \ベーアの2010年1-3月期の売上高は前年同期比28%増の7億4,900万ユーロに拡大した。EBITも900万ユーロの黒字を確保、前年同期の4,700万ユーロの赤字から黒字に転換した。同社は今年について、約10%の増収を見込んでいる。
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