独メディア調査会社のニールセン・メディア・リサーチが実施した調査によると、ドイツの自動車業界が2010年1-3月期に国内市場で投入した広告費(新聞・雑誌・テレビ・ラジオのいわゆるマス4媒体と屋外広告、映画館広告、オンライン広告)は4億3,510万ユーロとなり、前年同期から3.7%縮小した。買い替え奨励金制度の恩恵で前年同期は広告が急増したことの反動が出たほか、当該制度の終了で自動車需要が低迷していることが響いているようだ。
\メーカー別ではフォルクスワーゲンが広告費を前年同期比25.3%減の4,230万ユーロに縮小したものの、トップの座を維持した。2位は同35.5%減の3,130万ユーロのルノーだった。
\一方、広告費を大きく伸ばしたのはダイムラー。新型Eクラス・カブリオレや高級スポーツカー「SLS・AMG」の市場投入に合わせて広告活動を強化し、前年同期比39%増の3,080万ユーロとした。また、仏シトロエン(3.3%増の2,670万ユーロ)も新型「DS3」の発売に合わせ、マリリン・モンローとジョン・レノンとのインタビューという独創的なTVコマーシャルをオンエアするなど、宣伝に力を入れた。
\メディア別広告売上高では、テレビ放送が6.7%増の1億5,100万ユーロに拡大したものの、新聞広告は1億2,170万ユーロ(6.6%減)、ラジオは5,580万ユーロ(18%減)、野外広告が1,250万ユーロ(19.7%減)と軒並み減少した。専門誌は500万ユーロ、映画館広告は100万ユーロだった。また、今回から調査対象に加わったオンライン広告は2,800万ユーロだった。
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