仏PSAプジョー・シトロエングループ(PSA)のシトロエンは、欧州で新車買い換え補助金制度(スクラップインセンティブ)が終了したことに伴い新車販売の低迷が予想されることを受けて、成長市場の中国で拡販を目指す方針だ。バンゼ取締役が5月27日、ロイター通信とのインタビューで明らかにした。
\バンゼ取締役は、今年の欧州の新車販売はスクラップインセンティブが終了した影響により前年比で9%減少するとの予測を示し、シトロエンではプレミアムコンパクトカー「DS3」など新型車の投入で販売の落ち込みを食い止める考えを明らかにした。一方、昨年に米国を抜いて世界最大の自動車市場に躍り出た中国では積極的な販売戦略を展開し、PSAグループで8%のシェアを獲得することを目指すと述べた。
\PSAは1985年に広州汽車集団、92年には東風汽車集団とそれぞれ合弁会社を設立したが、広州汽車との合弁は業績不振のために撤退。先月には重慶長安汽車集団と合弁会社設立で基本合意した。バンゼ氏は長安汽車との合弁について、「東風汽車との合弁会社と競合するものではなく、補完的な関係を目指す」と強調。生産車種は、中国で生産していない小型商用車が望ましいとの見方を示した。
\シトロエンの1-3月期の中国販売は5万8,000台となり、前年同期からほぼ倍増した。「C4」シリーズの販売が好調だった。通年では22万台の販売を目標としている。
\